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アウディジャパン Future
革新的なプレミアムモビリティの未来

革新的なプレミアムモビリティの未来

アウディがスフィアコンセプトカーで表現する未来のモビリティ。
その原動力はサステイナビリティにあるとAudiの役員、ヒルデガルト・ヴォートマンが語る。

Copy: Bernd Zerelles; photo: AUDI AG

※本記事に掲載している写真はコンセプトカーです。市販モデルではありません。
※本記事に掲載している自動運転システムは現在開発中で市販モデルには適用されていません。また、自動運転はシステムの範囲内でのみしか使用できません。
※ここに記載された技術システムや機能はコンセプトであり、導入の可否は地域の法律に基づきます。

革新的なプレミアムモビリティの未来

アウディはこの数か月の間にAudi skysphere concept、Audi grandsphere concept、そしてAudi urbansphere conceptの3種類のスフィアコンセプトカーを発表しました。これらの共通点は何ですか?

これらのコンセプトカーはアウディブランドの戦略を物語っています。我々の持つ革新的なプレミアムモビリティの未来のビジョンを形に表しているのです。「スフィア(球体)」という言葉がすべての名前に使われていますが、これらの機種には新しいインテリアコンセプトと360度のデジタルエコシステムが導入され、それを中心にまったく新しい体験を作り出しています。Audi skysphere conceptでは技術とデザインが互いにどのように刺激し合うかを証明し、Audi grandsphere conceptではインテリアを大幅に再構築してゆったりとしたファーストクラス級のラウンジを実現しました。

革新的なプレミアムモビリティの未来

アウディスフィアコンセプトは魅力的な体験を楽しめる第二のリビングスペースだと紹介されていました。これについて詳しく説明していただけますか?

我々はハイテクなソリューションを用いて最高級の環境を提供しようとしています。3種のコンセプトカーは全て電気自動車ですが、eモビリティという言葉は単純にドライブシステムを指しているだけです。我々はその次のステップを見据えていかなくてはなりません。例えば自動運転は次の大きな技術の進歩になる可能性があります。その技術が成功すれば、車のインテリアデザインにはまったくの新しい可能性が広がります。車のインテリアは昨今、この数十年の中でも著しく変化を遂げようとしています。

従来、車というものは外から中に向かって設計されており、インテリアがデザインされるのはエクステリアの後と決まっていました。しかし、今後はリビングスペースを車の中心として重要視し、アウディでは中から外へ向けた設計に転換していきます。また、自動運転が革新的になるもう一つの理由は、時間に余裕ができるからです。時間は私たちにとって何よりも大切なものです。運転している間、周囲に注意を払わなくてもよくなれば、その時間を別のことに費やせます。それぞれのスフィアコンセプトカーは移動中の人々に新鮮な体験を提供します。乗員のニーズや体験の質を重視し、デザインの焦点を車内に当てることにより、今回のコンセプトが生まれました。

我々はハイテクなソリューションを用いて最高級の環境を提供しようとしています。

ヒルデガルト・ヴォートマン

革新的なプレミアムモビリティの未来

今回アウディでは初めて、設計段階に顧客のニーズを反映するという共創プロセスを取り入れました。これは将来に向けて更に大きな可能性を秘めたアプローチなのでしょうか?

Audi urbansphere conceptの設計には共創プロセスを採用しました。今回の企画は中国の大都市での通勤運転をテーマにしていたので、中国のトレンドレシーバーやアウディの見込み顧客と共創してデザインに取り組みました。これにより、開発の初期から顧客のニーズを反映させることができました。デザイン責任者のマーク・リヒテと彼のチームはこのプロセスをとても気に入っていました。我々の創造の根底にあるのが「人」です。今後もこのような共創プロセスを取り入れていきたいと思います。

現在、プレミアムファッションや生活雑貨、旅行やレジャーなどの業界でもサステイナビリティが重要視されています。3種のスフィアコンセプトもサステイナビリティを意識していますか?

その通りです。今やファストファッションの業界でも環境への配慮が始まっています。はじまりから終わりまで、全てをサステイナブルにすることが様々な業界で注目されています。これまで自動車業界では数ミリ秒でも速く加速できるエンジンを開発することばかりに焦点が当てられていました。しかしこれからは地球や社会のためにサステイナビリティを発展させることが重要視されていきます。より一層注目されていくでしょう。顧客も情報に精通しており、会社がいかに持続可能なバリューチェーンを展開しているかを知りたがる人も出てくると思います。そしてサステイナビリティを重要視していない会社に対して問題提起をするでしょう。

環境、社会、コーポレートガバナンス(ESG)の原則を受け入れない会社はこの先成功することはできません。もはやサステイナビリティから逃れることはできないのです。これは顧客がそれを望んでいるからだけではありません。未来のために天然資源を守り、気象変動を食い止め、現代の雇用を創出し、技術の活用によってより人道的で回復力のある社会を構築することが我々の責任だからです。今まで以上に早急に進歩していかなくてはなりません。

革新的なプレミアムモビリティの未来

アウディではどのような転換期を迎えていますか?

我々アウディにとって、未来とはそれに臨む姿勢を表します。現在自動車業界はこれまでに前例のない大きな変化を遂げており、様々なことを再定義できる機会が訪れています。その一方で非常に多くの課題もあります。その中で我々は会社としてサステイナビリティの問題に果敢に取り組んでいく責任があります。このまま何もせずに事業を継続することはできませんし、将来の成り行きを黙って見過ごすこともできません。

未来は電動化へと進んでいます。温室効果ガスの放出を効果的に効率的に減らすにはその方法しかないのです。そししてこれ以上対応が遅れると異常気象を防ぐことができなくなります。アウディで早期にeモビリティの開発に着手することができて良かったと思います。電動化とデジタル化は世界のモビリティを再定義する力を持っています。

未来を確保するのが我々の責任です。

ヒルデガルト・ヴォートマン

アウディでは電気自動車の種類がどんどん増加してきています。顧客の反応はいかがですか?

私たちは早い段階からサステイナブルな電気自動車の開発を促進させてきましたが、その成果は顧客からの強い需要で立証されています。2021年には電気自動車の販売が57.5%に成長しました。この勢いにのって、現在わが社では電気自動車の種類を拡大しています。去年だけでも電気自動車の機種を一昨年の倍に増やしました2026年までには20機種の電気自動車を展開し、2027年からは全てのコアセグメントでeモデルを提供。それ以降の新機種は全て電気自動車になります。

「先進」を実現させることが我々の使命であり、未来は電動化にかかっていると確信しています。顧客も、我々が未来に向けた方向性を明確にすることを顧客は望んでおり、そのためにも、このようにサステイナビリティに取り組んでいくことが重要なのです。


The Audi sphere concept cars

アウディが創る未来

アウディはモビリティの未来について常に考えてきました。Audi skysphereとAudi grandsphere、そしてAudi urbansphereに続き、スフィアコンセプトカーの集大成となる4番目のモデル、Audi activesphere conceptを発表しました。